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<岩沼市長選>菊地氏が無投票再選 市民の要望、対応丁寧に

再選を決め、万歳する菊地さん(左)=3日午後5時20分ごろ、岩沼市たけくま2丁目の事務所

 宮城県岩沼市長選は、東日本大震災からの復旧に一定の道筋を付けた現職菊地啓夫氏(65)が無投票で再選された。陣営は「選挙戦だったら今後のまちづくりにしこりを残した」と喜ぶが、前回2014年に続き市民の生の声に耳を傾ける貴重な機会を失ったとも言える。菊地氏にはより一層、丁寧に市政課題をすくい上げる姿勢が求められる。

 被災した玉浦地区の集団移転先、玉浦西地区の「まちびらき」に、津波の多重防御ラインの一つとなるかさ上げ道路の完成。菊地氏はこの4年、復旧のためのハード整備などに尽力し、9割方を終わらせて市が「復興のトップランナー」と称される礎を築いた。
 ただ、震災から7年という時間が経過したことで、元から高齢化率が高かった玉浦西地区で高齢者の閉じこもりなどが見られるようになり、認知症の増加や孤独死の発生が懸念される。沿岸部への目配りが優先された結果、人口が比較的多い市西部で「社会資本整備が後回しにされている」という不満も高まる。
 菊地氏も定期的に全町内会長らと懇談し、要望を吸い上げる機会をつくっている。とはいえ、市制施行後初となる連続無投票は、初当選から8年もの間、子育て世代などの多様な意見に触れるチャンスを逃したことにもつながる。
 再選決定後、自ら「無競争となったが慢心せずに市民と向き合う」と述べた気持ちを4年間忘れず、これまで以上に市民の声に耳を澄ます必要がある。
(解説=岩沼支局・桜田賢一)


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2018年06月04日月曜日


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