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北限オリーブの商品化前進 復興のシンボルとして石巻で栽培5年目、1500本超す

地元の小学生ら約120人がオリーブの苗木200本を植樹した

 東日本大震災からの復興のシンボルとしてオリーブの特産化を目指す宮城県石巻市は2日、同市北上の津波被災地約2.6ヘクタールに苗木200本を植樹した。栽培は5年目に入り、今月中に商品化の最低ラインといわれる1500本を超える。農水産業や観光の振興、雇用創出への期待が膨らんでいる。

 苗木は香川県産で樹齢3〜4年、高さ約1メートル。約120人が作業し、国内最大の栽培面積を持つ農業生産法人「アライオリーブ」(香川県)の荒井信雅代表園主(58)が指導した。
 北上地区には月内に今回を含めて1150本が植樹される予定。実がなるまで3年程度、本格的な収穫には5年ほどかかるという。
 オリーブ栽培は市や復興庁、県、石巻専修大などでつくる「石巻市北限オリーブ研究会」が実証試験として取り組む。オリーブオイルなどの商品化を見据え、本年度は仙台三越が会員に加わった。
 栽培地は北上、雄勝、河北、網地島の4地区。昨年までに計500本が植樹された。昨年は台風などの影響で生育が懸念されたが、網地島を除く3地区で計4.7キロの実が収穫された。
 オリーブは中近東や地中海が産地で、国内は北関東が栽培の北限とされてきた。これまでの実証試験で寒冷地の東北でも越冬できることが分かった。2020年東京五輪・パラリンピックでは石巻産オリーブの冠をメダリストに贈る構想もある。
 荒井代表園主は「オリーブは葉も魚や家畜の餌に使え、特産化すれば裾野の広い産業になる。復興支援のためにも事業を伸ばしてほしい」と話した。


2018年06月04日月曜日


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