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<在来作物>鶴岡で新たに藩制期の食用菊を認定 「もってのほか」の祖先?

食用菊「延命楽」(食用ぎく遺伝資源データベースから転載)
松森胤保

 山形在来作物研究会の2017年度調査報告書で鶴岡市の在来作物に新たに認定された食用菊「延命楽」は、庄内藩支藩の松山藩家老で明治期の博物学者松森胤保(たねやす)(1825〜92年)の著書にも登場したと記録される歴史ある品種だ。山形県一円で現在栽培される食用菊「もってのほか」の基になった可能性もある。
 延命楽は花弁が紫色で管状、晩生の秋菊で、旧鶴岡市区域で育てられてきた。歴史は少なくとも100年以上前にさかのぼる。
 記録があるのは、松森が1839(天保10)〜83(明治16)年に屋敷内で採った植物を記した著書「邸産録」(現在は所在不明)。64(元治元)年に「淵明楽(延命楽) 少々」との記述を確認したと2001年に報告されている。
 「もってのほか」は花弁が紫系統などの食用菊全般に対して県全域で使われる呼称で、個体間で花の形状や食味に大きな差がある。このうちの一部は、山形大の江頭宏昌教授らの遺伝子解析で延命楽と極めて近い関係にあることが判明している。
 江頭教授は「もしかしたら延命楽は『もってのほか』の基になった面白い品種かもしれない」と指摘する。


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2018年06月04日月曜日


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