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<むすび塾>地域の実情 踏まえ訓練 連携強化など議論 静岡・駿河区

訓練を振り返り、都市型津波への備えを語り合う参加者ら=3日午前、静岡市駿河区の静岡広野病院

 静岡市駿河区広野地区で3日開催した巡回ワークショップ「むすび塾」では、南海トラフ巨大地震による都市型津波に備えるために避難訓練を振り返り、地域で抱える課題を語り合った。住民は東日本大震災の被災者らとともに実効性の高い訓練形態や地域連携の強化などを議論した。

 広野町内会長の農業杉山貴勇(たかお)さん(64)は「(大規模地震対策特別措置法の見直し方針により)国は予知に頼らず警戒を呼び掛けるというが、どう対応したらいいのか地域は困っている。訓練も何を想定して実施するか難しい」と話した。
 静岡新聞社などが開発した防災アプリを使い、子どもと避難訓練に臨んだ会社員依田満恵(みつよし)さん(40)は「避難場所に到着するのに想像より時間がかかった。天候や時間帯によってはさらに時間を要するかもしれない。夜に避難訓練を実施してはどうか」と提案した。
 同じく子どもと訓練に参加した会社員永島朋佳さん(33)は「長年住んでいる地域だが訓練に参加したことで、地域を振り返る良い機会になった」と述べた。
 広野こども園の石井三智代園長(58)は「被災者の話を聞き、子どもたちの速やかな避難には地域の支援が必要と痛感した。連携の強化を願う」と語った。
 多賀城市で被災し、祖母を亡くした岩手大4年の福田栞さん(21)は「多賀城では津波が予想外の方向から襲ってきた。状況に応じ避難先を変更できるよう、あらかじめ避難施設を複数確認しておいた方がいい」と訴えた。
 助言者の東北大大学院津波工学研究室研究員で日本学術振興会特別研究員の牧野嶋文泰さん(26)は「地域の実情を知っておくことはとても大事だ。最新情報を反映した、しなやかな訓練計画を立て、更新し続けてほしい」と呼び掛けた。


2018年06月04日月曜日


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