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<秋田新幹線>新ルートでの安定運行は「JRの宿願」 東北・北海道にも好影響

カーブの多い山間部で速度を落として走行する秋田新幹線「こまち」=5日、仙北市田沢湖生保内

 秋田新幹線の岩手、秋田県境区間で検討している新ルート整備構想で、JR東日本は雨や風といった自然条件に弱い同新幹線の走行時間短縮を目指す。安定運行は東北・北海道新幹線のダイヤにも影響することから、「JRの宿願」との見方がある。
 岩手、秋田県境の仙岩峠では2013年8月、豪雨で盛り土が崩れたため3日間の運休を強いられた。15年1月18日には、強風で22本が運転を見合わせた。
 安定運行に関わるこうした「弱点」を踏まえ、宮城大の徳永幸之教授(交通計画)は「在来線ルートの線形改良はJR東日本の宿願と言っていい」と指摘する。
 県をまたぐ区間では、山形新幹線の山形、福島県境にある板谷峠でも新ルートの検討が進む。トンネルの延長は約23キロ。約10分の時間短縮を見込んでいる。
 秋田、山形両新幹線に共通するのは在来線を通るミニ新幹線であること。特に山岳地帯では雨や雪に弱く、動物との衝突のリスクもある。
 31年春には、北海道新幹線の札幌延長を控える。盛岡、福島両駅で連結・切り離しをする秋田、山形両新幹線の輸送障害は東日本を縦断する「本線」のダイヤにも影響する。
 JR東秋田支社は「秋田新幹線は新幹線ネットワークを構築する当社にとって極めて重要だ。(トンネル整備の)事業化に向けた検討を深める」と話す。
 東北の新幹線網ではフル規格の奥羽新幹線(福島−秋田間)と羽越新幹線(富山−青森間)が1973年に基本計画決定したが、進展していない。
 秋田県の佐竹敬久知事は4日の定例記者会見で「当面は秋田新幹線の安定運行のため、仙岩峠へのトンネル整備をお願いしたい。奥羽越新幹線(の実現)はもっと先になる」と語った。


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2018年06月06日水曜日


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