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<北限のウナギ>青森・小川原湖で成長確認 体重最大5倍に、稚魚遡上も3年連続

高瀬川で4月に捕獲されたシラスウナギ
生後1年ほどの幼いウナギを小川原湖に放流する内水面研究所の職員ら

 天然ニホンウナギの北限の漁場とされる青森県東北町の小川原湖で実施されている生態調査で、放流したウナギが順調に育つことが確認された。幼いウナギの追跡調査の結果、体重が最大約5倍まで成長したほか、稚魚のシラスウナギが3年連続で遡上(そじょう)してきたことも分かった。
 調査は青森県産業技術センター内水面研究所(十和田市)と小川原湖漁協(東北町)が2016年から水産庁の委託を受けて実施。養殖場で育てた生後1年ほどの幼いウナギに標識を付けて放流し、その後の成長ぶりを追った。
 太平洋と小川原湖をつなぐ高瀬川で、約5センチの天然のシラスウナギの遡上の有無も調べた。
 これまでの調査で、16年に放流した1匹(体長36.7センチ、体重53.9グラム)が約1年5カ月後に十分漁獲可能な体長59.8センチ、体重276グラムまで成長。他にも体重が約4.7倍になった個体が発見された。
 シラスウナギは16年に4匹、17年に1匹、今年は最多の8匹が見つかり、高瀬川を遡上してくることを3年連続で確かめた。
 本年度は小川原湖内の5カ所で、平均体長38.9センチ、平均体重67.7グラムの生後1年ほどの幼魚約930匹を7日に放流。このうち480匹に標識を付けた。
 小川原湖のウナギ漁獲量はピークの1979年度に96.1トンだったが、2014年度以降は1トン前後まで激減した。現在は40センチ以下のウナギを捕らないことや6〜9月以外を禁漁にするなど資源保護の取り組みを展開している。
 全てのニホンウナギはマリアナ海溝付近で産卵するため、海へ向かうウナギを保護する取り組みが不可欠。だが小川原湖だけでは不十分なため、全国の漁場に働き掛けていく方針だ。
 内水面研究所の二木幸彦所長は「ニホンウナギはアジアの共有資源で、北限の小川原湖は貴重な場所。資源保護の効果も明らかになってきた」と話した。


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2018年06月08日金曜日


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