宮城のニュース

<登米市>市民病院新築移転へ 医師確保へ環境整備

登米市が新築移転の方針を固めた市民病院=同市迫町佐沼下田中

 宮城県登米市は同市迫町佐沼の市民病院(257床)を新築移転する方針を固めた。慢性的な医師不足を解消するため、新人医師の実習を独自に行える国の制度の指定を目指し、施設整備する。熊谷盛広市長は8日開かれた市議会6月定期議会で、建設財源確保のため国や県と折衝を進めていることを明らかにした。
 市は、新築移転の時期と場所、規模は未定としている。関係者によると、市内一円からアクセスしやすい交通の利便性の高い場所が有力候補地として挙がっているという。
 市議会一般質問で熊谷市長は「あらゆる選択肢を視野に入れ、県や国と相談し多種多様な財源メニューを検討している。病院環境の整備はラストチャンスだと思っている。早急に示したい」と答弁した。
 同病院は市内7カ所にある市立3病院4診療所のセンター機能を果たすが、新人医師が2年間、幅広い診療経験を積む場となる「基幹型臨床研修病院」の指定を受けていないため独自に研修医を募集できず、その後の若手の地元定着が望めない状態が続いている。
 加えて建物の一部は築43年で老朽化が著しく、非常用電源や調理施設などの重要設備が地下にあり、水害などの災害時に機能を失うリスクがある。研修先は新人医師が選択するため、市は古い医療設備のままの増改築だと敬遠される恐れもあるとみている。
 市立病院の医師は2005年の広域合併による登米市誕生時は計45人いたが、現在の3病院4診療所体制で計30人に減少。うち60歳以上が11人と高齢化が著しく今後も減少する見通し。
 常勤医が足りず、津山診療所は今年4月に休診に追い込まれ、登米(とよま)診療所も8月から休診する方針を決めている。


関連ページ: 宮城 政治・行政

2018年06月09日土曜日


先頭に戻る