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<Eパーソン>復興途上の水産支援

吉池雅志(よしいけ・まさし)中央大卒。1986年国民金融公庫入庫。石巻支店長などを経て2016年仙台支店国民生活第二事業統括、18年仙台支店長兼国民生活第一事業統括。54歳。東京都出身。

◎日本政策金融公庫  仙台支店長

 日本政策金融公庫の仙台支店長に4月、吉池雅志氏(54)が就任した。同公庫の前身である国民生活、農林漁業、中小企業の3金融公庫統合から今年で10年。東日本大震災の被災地で水産業者支援などを続けてきた吉池氏は「今後も各支店が一体となって支援していく」と力を込めた。(聞き手は報道部・高橋一樹)
 −震災発生時は仙台支店の東北地区総括室長、2014年4月からは石巻支店長を務め、被災地との関わりが長い。
 「復興支援はライフワークだ。震災直後は毎日数百人の中小企業経営者が訪れ、返済猶予などの相談に対応した。話を聞くだけでも満足そうに帰っていく事業者を見て、悩みに共感して安心感を持ってもらうことが私たちの仕事の根本だと実感した」
 「発災から7年がたち、設備や店舗を修復して使ってきた事業者が、ようやく設備投資や更新に踏み切るニーズが出てきた。公的金融機関として必要とされる限り支援に取り組む」
 −今後、取り組みたいことは。
 「民間金融機関との連携をさらに進める。協調融資は公庫全体で14年度に1万件を突破し、17年度は2万件を超えた。仙台支店でも同じような割合で増えている。リスクの大きい取引先を引き取るだけではなく、事業者の長期的な経営安定化を考え、創業間もない取引先などを民間に積極的に紹介していく」
 「事業承継の支援でも、法改正の周知を共に行うなど協力を深める。中小企業の発展を共通の目標に掲げ、営業店や職員同士で顔の見える関係を築きたい」
 −10月で3金融公庫統合から10年を迎える。
 「3金融公庫の各分野でそれぞれの強みを発揮し、融資のノウハウを共有するなど一体となって役割を果たす。特に宮城県の基幹産業であり、復興途上の水産業は、各分野が連携した総合的な支援が求められる」
 「仙台支店は16年度から、東北で取引する農林水産事業者と首都圏などのバイヤーを集めた『東北フードネット』を開き、昨年は約200社が参加した。常にニーズを捉え、事業者同士を結び付ける販路開拓の支援にも力を入れ続けたい」


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2018年06月09日土曜日


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