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<杜の都のチャレン人>実体験伝え合い共有

笑顔で利用者の話に耳を傾ける中島さん=仙台市青葉区のドナルド・マクドナルド・ハウスせんだい

◎病児家族宿泊施設コンサルタントに就任 中島康志さん(60)

 病気で入院・通院する子どもと家族が低料金で宿泊できる施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」。宮城県立こども病院(仙台市青葉区)近くにあるハウスのマネジャーを15年近く務め、今春、新設されたポスト「フィールドコンサルタント」に就いた。
 全国12カ所のハウスのうち、仙台、東京、栃木など6カ所の運営にアドバイスするのが役目。月の半分は出張し、あちこち訪ね歩く。金銭の管理や安全面は万全か、整理整頓できているか…。チェックポイントはいろいろあるが、重視しているのは、ハウスのスタッフとコミュニケーションを取り、精神的にサポートすることだ。
 利用者の心情は子どもの病状などにより異なり、波もある。スタッフ側からプライバシーに立ち入ることはないものの、一人一人の事情に応じた判断もときに必要だ。「単なる宿泊施設ではない。迷い、悩むスタッフを支え、病気の子どもとその家族のための施設だ、という基本の理念を見失わないよう伝えていきたい」
 長男に聴覚障害があり親の会に入っていた縁で、こども病院とハウスの設立の際にマネジャーに推された。生後すぐに手術が必要だった次男に付き添うため病院のソファで数日過ごした経験があり「やるべき仕事」と飛び込んだ。
 指針としてきたのは、疲れてたどり着いた人を「ご苦労さん」「大変だったね」と迎える「山小屋のおやじ」。「利用者がほっとする場所がハウス。細かいことよりも、おおらかに受け入れる気持ちが大事なんです」と言う。
 国内第2号だった仙台のハウスでは清掃や事務を担うボランティアの自発的な企画やチームワークを引き出し、寄付金集めの手法確立に知恵を絞った。スタッフのスキルアップに向け伝えるべきことはたくさんある。「まずは失敗も含めた実体験を伝え合い、共有しようと思います」(ま)

[なかじま・やすし]58年仙台市生まれ。東北学院大経済学部卒。金融機関勤務などを経て03年から公益財団法人「ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン」(東京)職員。若林区在住。


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2018年06月09日土曜日


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