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南相馬に活力 炊き出し尽力 大阪のボランティア団体、活動に区切り 個人での支援継続誓う

被災地を元気づけてきた鳥串を次々と焼く石倉さん

 東日本大震災後、福島県南相馬市で毎年炊き出しを行ってきた大阪のボランティア団体「too much soul(トゥー・マッチ・ソウル)」が、団体としての活動にピリオドを打った。最終日の3日は南相馬市原町区の農家民宿で被災者らと交流会を開催。13回目となる最後の炊き出しで親交を深めた。
 交流会には団体のメンバーと被災者ら約50人が参加。焼き鳥500本や牛タン串など、大阪から運んだ食材が振る舞われ、野外ライブを聴きながら楽しい時を過ごした。南相馬市からは感謝状が贈呈された。
 団体は、大阪市でバーを営む仲憲一さん(57)と焼き鳥屋を経営する石倉知信さん(54)を中心に、飲食店経営者やサーフィン仲間らで結成した。
 震災の惨状に「too much soul、つまり『やりすぎやで、自分ら』と思われても、何か手伝いに行かなければならないと感じた」という。
 受け入れたのが南相馬市。当時は東京電力福島第1原発事故の影響もあってボランティアが手薄だった。
 なじみ客や卸業者からカンパや食材支援を受け、2カ月後の5月に南相馬へ。避難所だった原町二中や仮設住宅で焼き鳥数百本を焼いた。海岸ではがれきを片付け、冬には鍋物などを持ち込み、年2回のペースで活動を続けてきた。
 震災から7年が経過。仮設住宅の入居者減少もあり、「いったん区切りをつけよう」(仲さん)と団体解散を決めた。
 交流会に参加した宮口公一さん(61)は、南相馬市小高区の自宅で両親が津波の犠牲となり、今も仮設住まいが続く。「団体の活動は本当にありがたかった。切ない気持ちもあるが、いつか大阪にお礼に行ければ」と話した。
 石倉さんは「復興は途上。これが終わりではない。個人でも来る。大阪で相馬野馬追をやってほしい」と期待。仲さんは「友人ができ、ここでの経験はメンバー一人一人の心に刻まれた。こちらが感謝することが多かった」と語り、個々による活動継続を誓った。


2018年06月09日土曜日


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