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小惑星落下で恐竜絶滅…わずか数年で生命復活していた 東北大など研究チーム解明

解析に使用されたボーリング試料の一部。小惑星衝突直後の数日間で形成された(欧州海洋研究掘削コンソーシアム、国際深海科学掘削計画提供)

 約6600万年前の白亜紀末に恐竜や海洋生物などの大量絶滅を引き起こした小惑星が落ちたメキシコで、生物がわずか2〜3年で復活し、3万年以内に豊かな生態系が回復していた証拠を、東北大などの国際研究チームが発見した。従来説では地球の生態系回復は30万年かかったとされ、衝突地点に近いほど遅かったと考えられていた。
 国際深海科学掘削計画に基づき、31人の研究者が参加。小惑星衝突で生じたメキシコ・ユカタン半島付近の海底にある直径約180キロのクレーターで、2016年にボーリング調査した。800メートルに及ぶ地層を柱状に採取して解析した。
 白亜紀末からの2〜3年間で形成された堆積岩約1メートルを分析すると、プランクトンの化石が含まれていた他、エビかぜん虫とみられる生物の巣穴の跡が確認できた。その上にある少なくとも3万年以内にできた堆積岩では、白亜紀後期と同じレベルまで生態系が多様になっていた。
 地球上の他の地点で行われた調査よりも、クレーター内は生態系の回復が早かった。海洋循環や食物連鎖といった条件が偶然そろい、絶滅せずに生き延びたわずかな生物が新しい環境に適応するよう進化していったとみられる。
 東北大災害科学国際研究所の後藤和久准教授(地質学)は「今後なぜ地域によって回復のスピードが違うかを研究することで、生物の進化の秘密に迫れる」と話す。


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2018年06月10日日曜日


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