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町のシンボル、杉と松の並木 落雪で車に被害相次ぐ「大切に守ってきた並木、対応難しい…」

一直線に約1.2キロ続く杉並木。冬期間は落雪による車の破損が相次いでいる
坂本東嶽

 秋田県美郷町が管理する杉並木と松並木からの落雪に町が悩まされている。昨冬は3台の車のフロントガラスなどが壊れ、修理費として計約36万円を所有者に払った。人がけがをする懸念もあるが、並木は約120年前に植えられた町のシンボル。伐採するわけにもいかず、打つ手は乏しい。

 千屋地区の町道など4道路の計約2キロには高さ約40メートルのスギが約230本、マツが約130本立ち並ぶ。
 町によると、昨年11月、スギの上部から落下した雪の塊が町道を走行中の車のフロントガラスを直撃。今年2月には、根元に駐車していた車2台のフロントガラスやボンネットが落雪で壊れた。
 特別豪雪地帯に指定されている町は毎年12月から翌年3月まで、落雪被害の予防策として並木入り口に「通行止め」の看板を設置している。しかし道路脇に住宅や学校があり、車の進入や駐停車が相次いでいるのが実情。高所作業車で雪払いをしているが、強風時は落雪が多発するという。
 並木は、貴族院議員を務めた地元出身の坂本東嶽(とうがく)(本名・理一郎、1861〜1917年)の「田園都市構想」に基づき明治30年代に植樹された。原野を開拓し、放射状に整備した道路の両側などにスギとマツが立つ。費用の大半は坂本が賄った。
 町名勝に指定され、県自然環境保全条例の「千屋並木緑地環境保全地域」として保護されている。1994年には「新・日本街路樹百景」に選ばれた。
 町総務課の本間和彦課長は「杉並木と松並木は町の偉人が植え、町民が大切に守ってきた。落雪による被害が出ないようにしたいが、雪も木も自然物なので対応が難しい」と話す。


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2018年06月14日木曜日


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