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<福島第2廃炉>再建に不確定要素 人材や費用課題山積

 東京電力が福島第2原発(福島県楢葉町、富岡町)の廃炉を検討する方針を福島県に伝えた。事故を起こした福島第1原発と並行し、廃炉作業を進めるには人材確保に課題が残る。費用が想定より膨らむ可能性があり、経営再建に向けた不確定要素が増えるのは必至で、他の大手電力との提携強化を迫られそうだ。

 東電の小早川智明社長は福島第2の廃炉を検討することを近頃開かれた取締役会で伝達。東電関係者は「福島の復興を考えると、電源の確保や経済性という観点だけでは福島第2をどうするか判断できない。社内の位置付けが明確になった」と明かした。
 福島第2の4基は出力は各110万キロワットといずれも大型炉に分類される。経済産業省によると、廃炉費用は1基当たり580億〜870億円かかる見通しだ。電力各社は廃炉に必要な費用を解体引当金として積み立てており、電気料金に織り込まれている。
 東電は福島第2の4基の廃炉費用を計2766億円としており、国内の各原発に適用される制度に基づいて2017年度末時点で1975億円をすでに積み立てている。未引当金は791億円と巨額だが、廃炉決定後も一定期間は電気料金に反映し、経営への影響を抑えるとみられる。ただ廃炉によって生じる放射性廃棄物の処分などで、負担が増える恐れがある。
 福島第1の廃炉には30〜40年かかり、廃炉や賠償など事故対応費用は約16兆円かかる見込みだ。損益改善への貢献を期待する柏崎刈羽原発(新潟県)は、地元の強い不安から再稼働の時期は見通せていない。
 東電は福島第1に原発専業の日本原子力発電から技術者の派遣を受けている。原発事業の人材確保と経営効率化を狙って、他の電力大手との提携や協力関係の拡大が予想される。


2018年06月15日金曜日


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