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台湾と南三陸の橋渡し役に 復興支援が縁、町観光協会に台湾人職員を採用

町観光協会の事務所で業務に当たる陳さん(右)

 宮城県南三陸町観光協会は今月、初の台湾人職員として、陳忠慶さん(24)を採用した。東日本大震災後の支援をきっかけに生まれた台湾との交流促進を図る狙い。台湾からの旅行者を増やすプロモーション活動を強化し、町内で台湾の魅力を発信してもらうなど、橋渡し役として期待される。
 陳さんは1日付で国際交流推進員として採用された。既に業務に当たっており、18日に職員らと台湾に出向き、高校などを対象に教育旅行の誘致活動を行う予定。今月末に町内で始まる中国語講座の講師を務めるほか、台湾料理の教室を開く計画もある。
 陳さんは台湾・桃園市出身。台湾の高校と大学で日本語を学んだ。日本での就職を目指し、大学4年の夏に町観光協会で2カ月間のインターンシップ(就業体験)を行い、興味があった観光の仕事を体験した。
 「町の人たちの温かさに触れ、町が大好きになった。新しい町に向かっていく南三陸の力になりたい」と陳さんは同町で働くことを決意した。
 町は震災後、物心両面で台湾から多くの支援を仰いだ。南三陸病院を再建した際には、台湾紅十字組織の寄付金を建設費に充てた。
 支援をきっかけに交流が広がり、町は2015年から台湾の高校生を教育旅行で受け入れてきた。日本語や観光を学ぶ台湾人大学生のインターンシップも行っている。
 佐藤仁町長は「インターンシップ1期生の陳さんが町で就業し、人的交流の深まりを感じる。町の人たちとつながりを築き、意義のある仕事に取り組んでほしい」と期待する。
 陳さんは「町には豊富な海産物や漁業体験など魅力的な観光資源がある。台湾からの個人旅行客を増やしたい」と意気込んでいる。


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2018年06月16日土曜日


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