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<雄物川図書館>「白水社」出版物の購入に力 創業者が地元出身、哲学書や文学書2200冊収集

哲学や社会科学の翻訳書などが並ぶ白水社専用書棚
福岡易之助 秋田県平鹿郡深井村(現横手市雄物川町)生まれ。旧制横手中(現横手高)−旧制一高−東京帝大仏文科卒。平鹿郡会議員を経て1915年に東京で白水社設立。「模範仏和大辞典」を21年に刊行し、仏政府最高のレジオンドヌール勲章を受けた。

 フランス文学の翻訳書や多様な言語の語学書で知られる「白水社」(東京)の出版物の購入に、横手市立雄物川図書館が力を入れている。創業者の福岡易之助(やすのすけ)(1885〜1931年)が地元出身で、入手した文学書や哲学書など約2200冊を郷土関係資料として所蔵している。

 図書館によると、前年度は図書購入費275万円のうち約20万円を白水社に充当。フランスの哲学者アンリ・ベルクソンの「新訳全集第7巻」など75冊を購入した。
 玄関の正面に、白水社専用の書棚が七つある。新書判の「文庫クセジュ」「白水Uブックス」の新刊は全て取得する。類書がほとんどない語学入門書「ニューエクスプレス」の「ロマ(ジプシー)語」、エチオピアの「アムハラ語」も棚に並ぶ。
 鈴木裕子司書は「白水社の出版物は図書館の財産になると考えている。市民に広く読んでもらえる工夫をしていきたい」と語る。
 収集を始めたのは2011年と比較的最近だ。福岡の関係者から約200冊寄贈されたのがきっかけ。続けて借りる熱心な読者もいるという。
 白水社は15年から、図書館に雑誌「ふらんす」を毎号贈っている。同社の担当者は「数多く収蔵していただき、ありがたいことで感謝している」と話す。
 秋田県南地方では仙北市学習資料館も新潮社の本を約3万冊所蔵する。創業した佐藤義亮(1878〜1951年)が旧角館町出身で、新潮社は全ての出版物を原則寄贈。特定の出版社に予算枠を設ける雄物川のケースとは異なる。


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2018年06月16日土曜日


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