福島のニュース

古里つなぐ君の椅子 新生児3人に贈呈 福島・葛尾村

贈られた椅子に座る新生児3人と家族。誕生の喜びを出席者で分かち合った

 東京電力福島第1原発事故で一時全村避難した福島県葛尾村は16日、今春誕生した新生児3人に、北海道の職人が手作りした木製の椅子を贈った。本年度加わった「『君の椅子』プロジェクト」の一環。今後も新しい命の誕生を村で祝福し、地域の再生につなげる。

 村復興交流館で初の贈呈式があり、3人と家族が出席。3人の名前や生年月日が刻まれた椅子を受け取った。篠木弘村長は「村民みんなで大切な子どもを育み、地域の絆と温かさを取り戻したい」と述べた。
 4月に長男慶ちゃんが生まれた会社員菅野良平さん(27)と怜奈さん(27)夫妻は、避難先の福島県三春町から出席した。良平さんは「多くの人に祝ってもらえてうれしい。すぐ戻れる状況ではないが古里の葛尾は大事。思いが息子にも伝わればいい」と話した。
 プロジェクトは2006年、北海道で始まった。道と長野県の6町村が新生児に椅子を贈っており、葛尾村は7町村目の参加。
 同プロジェクトは東日本大震災では、発生当日に生まれた岩手、宮城、福島3県の100人に椅子を届けた。
 葛尾村は住民の帰還率が約2割にとどまる。プロジェクト代表で元北海道副知事の磯田憲一さん(73)は「地域に愛されれば地域を支える大人になる。子どもたちには古里を支えるたくましい人間に育ってほしい」と語った。


関連ページ: 福島 社会

2018年06月17日日曜日


先頭に戻る