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<大槌旧庁舎>解体 賛否超え議論を 住民集会

 東日本大震災の津波で当時の町長ら40人が犠牲になった岩手県大槌町の旧役場庁舎について、拙速な解体に反対する「おおづちの未来と命を考える会」が17日、町内で集会を開いた。解体への賛否を超え、震災検証や防災対策の在り方を考えるのが狙い。町民ら60人が参加した。
 斎藤徳美岩手大名誉教授(地域防災)が講演。震災時に避難指示を出さなかった町の対応に触れ「犯人捜しではなく、徹底的な原因究明と対策の検討の中で、旧庁舎の存廃を議論するべきだった」と指摘した。
 「町内が二分したまま壊して終わりでは災禍が繰り返される。後世の命を守る『未来責任』から(一部保存などの)別の選択肢も探る必要がある」と強調。意見交換の継続を提案した。
 無職男性(79)は「右か左かに分かれるのではなく、話し合った上で町民全体が納得して前に進むことが必要だ」と感想を語った。
 考える会は、解体差し止めを求めて仮処分を盛岡地裁に申し立てている。司法判断確定までの解体中止要請に対し、町は14日付で「予定通り解体工事を進める」とする回答書を送付。18日にも内部の土砂搬出などの作業に着手する。


2018年06月18日月曜日


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