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<船形山>中腹に鳥居再び 豊作と山の安全願う

復元された鳥居前で拝礼し「くぐり初め」をする会員ら

 宮城、山形両県にまたがる船形山(1500メートル)の標高約1200メートル地点に17日、大和町の船形山岳会が鳥居を建てた。1950年ごろまで存在し、その後崩れるなどして柱1本だけ残っていた鳥居を復元しようと、山仲間が団結。重い建材を運搬して組み立て、かつての風景を再現させた。

 会員ら約50人が約2時間半かけて船形山升沢コース中腹の建立地点に到着。ヒノキの柱4本を使い事前に組み立てていた鳥居(高さ約2.3メートル、幅約3.6メートル)を、この日流し込んだコンクリートの基礎に据え付けて仕上げた。
 緑濃い林に白木の真新しい鳥居が建つと「立派にできた」と歓声が上がった。参加者は山頂に向かって拝礼し「くぐり初め」。山にちなんだ歌も歌い、完成の喜びを分かち合った。
 会員の熊谷なつみさん(66)=大衡村=は「仲間の協力で完成し感動した。80歳になるまで登山し、鳥居をくぐり続けたい」と喜んだ。
 元々の鳥居をいつ、誰が建立したかは不明。船形山が水や農業の神として信仰されてきたことから、豊作を願い建てたとの説があるという。先人の思いを受け継ぎ、登山者の安全を願おうと復元方針が決まり、黒川森林組合がヒノキを提供するなど支援の輪が広がった。
 準備が本格化したのは4月。総重量約220キロに及ぶ建材をロープで引っ張り、建立地点まで2回に分けて運び上げた。登山道には雪も残り厳しい環境だったが、延べ60人が協力して乗り切った。
 鳥居があった時代を知る横田清二会長(82)は「鳥居からは絶景の山頂が見え、一息入れる所だった」と回想。復元の知らせを登山口で聞き「船形山を愛する人たちの熱意と愛情が実った」と感慨深げだった。


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2018年06月18日月曜日


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