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<大阪北部地震>危険な塀の把握 東北各市温度差 通学路安全確保道半ば

福島市にある一部が欠けたブロック塀。設置数や老朽化の状況を市は把握していない

 大阪府北部地震で再び注目されたブロック塀の危険性。東北各県の県庁所在地を見ると、通学路への設置状況などの把握はばらつきが生じている。40年前の宮城県沖地震を経てブロック塀の建築基準が見直されてはいるものの、安全確保の取り組みは道半ばだ。
 市内のブロック塀の数、場所を全く把握していないのは福島市と青森市。福島市開発建築指導課は「ブロック塀の設置には申請が不要なので把握が難しい」と話す。
 危険なブロック塀が存在しないわけではない。福島市中心部でも、通学路になっている国道で、一部が欠けて鉄骨が露出している場所がある。約250メートル先には小学校があり、朝夕には多くの児童が歩いている。
 大阪府北部地震で児童らが犠牲になったのを受け、国はブロック塀の安全点検に着手する方針。市危機管理室は「痛ましい事故だった。国の方針を踏まえて今後しっかり調査する」と語る。
 対照的に大半を把握しているのは秋田市。市内41小学校のうち、市教委から情報提供があった34校について周辺を調査した。2005〜17年度で計207カ所を確認し、うち半数が「要注意」か「危険」と判定したという。
 山形、盛岡両市は全ての小学校の通学路を点検している。ただ、調査時期は山形が03、04年度、盛岡が05〜10年度。「建て替えなどがなければ老朽化している可能性は否定できない」(山形市建築指導課)という。
 仙台市は1996〜03年度の調査で、全ての小学校などの避難施設周辺、公道に面した4万7449カ所の塀を確認。その後も追跡調査し、17年度末時点で撤去が必要な24カ所を割り出している。市は撤去費用を最大15万円助成する制度の利用を促している。
 市建築指導課の担当者は「仙台は宮城県沖地震を経験した。危険な場所を抽出し、根気強く対策していく必要があると考えている」と話している。

[メモ]建築基準法施行令はブロック塀の内部を鉄筋で補強するほか、1.2メートルより高い場合は直角方向に「控え壁」を3.4メートル以内の間隔で取り付け、強度を確保するよう定めている。1978年の宮城県沖地震で多くが倒壊したのを受け、81年の改正で構造基準を厳格化した。厚さ(15センチ以上)や鉄筋の太さ(9ミリ以上)は変わらないが、高さの上限は3メートルから2.2メートルに引き下げられた。


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2018年06月20日水曜日


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