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<児童相談所>東北6県、警察と協力強化 警察官常駐進む 対応力向上、虐待悪化防ぐ

 深刻さを増す児童虐待への対策として、東北各県の児童相談所(児相)が警察との連携強化を図っている。職員として警察官に常駐してもらい、家庭訪問の際などの対応力を向上させるのが狙い。東京都目黒区で5歳女児が両親の虐待で死亡した事件を機に、連携への動きが加速しそうだ。

 東北6県の児相によると、2016年度の児童虐待に関する相談は計4400件。前年度に比べ629件(16.7%)増えた。警察から寄せられる相談が最多となっており、福島、岩手は6割超、宮城も初めて半数を超えた。
 通報を受けるなどした警察官が駆け付けた際、子どもが両親などの間で生じた暴力を目撃している心理的虐待「面前ドメスティックバイオレンス(DV)」を、児相に通告するケースが多くなったことが増加の原因という。
 宮城県は本年度から、県警派遣の警察官1人が中央児相(名取市)に常駐している。同県の児童虐待相談の推移はグラフの通り。おおむね増加傾向にある。派遣警察官が虐待把握時の初動や警察との連絡調整、暴力的な保護者への対応に当たることで事態悪化を防ぐ。 東北の児相には宮城以外でも秋田で3人、青森、山形で各1人の警察官、岩手は警察官OB1人がそれぞれ派遣されている。福島は1月、秋田は3月に県警と情報共有などのための協定をそれぞれ締結。山形県と県教委は12年に県警と覚書を交わしている。
 目黒区の事件を受けて政府が関係閣僚会議を開くなど、虐待防止は重要政策課題に浮上している。児相の担当者が警察に情報を提供しなかったことが問題視されたこともあり、国は今後、警察と児相の連携強化を図る考えだ。
 児相は子の家庭環境を整える上で親との信頼関係構築を重視する一方、警察は子どもの安全を最優先に対応する。スタンスの違いはあっても、子どもを守るという目的は一つだ。宮城県子ども・家庭支援課の担当者は「互いにノウハウを教え合って協力し、最善策を探りたい」と話す。


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2018年06月21日木曜日


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