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<福島銀>「営業力高め黒字転換図る」加藤容啓新社長に聞く

加藤容啓(かとう・たかひろ)福島市出身。中央大卒。1980年東邦銀行入行。総合企画部長、常務などを経て2013年専務。15年8月とうほう証券社長。

 福島銀行の株主総会と取締役会で21日、新社長に元東邦銀行専務の加藤容啓氏(61)が選ばれた。2018年3月期の連結決算で純損益が7期ぶりの赤字に転落。辞任した森川英治氏(62)に代わり、どう黒字転換を図るのか。新社長に聞いた。(聞き手は福島総局・神田一道)

 −厳しい環境下で社長に就いた。目指す銀行像は。
 「地域に愛される銀行になるため、従業員と一緒に考え、一緒に行動する組織にする。仕事を楽しくするのが私のモットー。楽しく仕事ができる組織風土になれば、営業面を含めて結果は付いてくる」

 −ライバルの東邦銀出身で、今回の社長就任を打診された際の思いは。
 「東邦銀の本体を外れ、関連会社(とうほう証券)にいた。銀行に戻るどころか、他行に行くことになるとは夢にも思わなかった」
 「東日本大震災から7年。福島県内の復興には格差があり、他県からは分からない繊細な悩みや課題がある。福島の実情を知る人間でなければ(復興途上の地域を支える)福島銀を守れないと思い、引き受けた」

<創業支援で実績>
 −赤字決算をどう分析する。
 「要因はさまざまだが、起因するのは一つ。収入面の弱さは営業力に課題があると考えている。戦略ではなく、戦術が弱かった。戦術を徹底するための仕組み作りを進める。福島銀は誠実で優しい行員が多いが、目標達成へのこだわりが弱い。それを醸成すれば、営業力は付いてくる」

 −収益を上げる方策は。
 「福島銀の強みである創業支援などを強化する。14年11月からセミナーを185回開催し、39人が創業するなど実績もある。私が前職の証券会社で経験した手数料ビジネスにも力を入れる。ビジネスマッチングや遺言信託など経営課題を解決する分野で収益に結び付ける。従業員と一緒になって黒字化し、復配を実現する。福島銀の復活を一日も早く宣言したい」

<単独経営を貫く>
 −今回の社長交代を東邦銀との統合に向けた布石と見る向きもある。
 「私が出身者のため、東邦銀の傘下に入るのではないかという臆測が流れているが、福島銀は単独での経営を貫く。その上で県内の金融機関を中心に連携を強化したい。東邦銀や大東銀行(郡山市)とは(現金や小切手などを配送する)メールカーの運行などで既に連携しており、それ以外でもいろいろ可能だと思っている」


関連ページ: 福島 経済

2018年06月22日金曜日


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