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被災地の歌 次代に刻む 福島・新地で除幕式

福島県新地町の海辺に建立された歌碑。画家の斎藤さん(右)と歌人の本多さん

 東日本大震災の津波被害に遭った福島県新地町埒木崎(らちきざき)地区に整備中の磯山展望緑地で21日、被災の様子を詠んだ歌碑の除幕式があった。地元住民らが建立に協力した。
 <磯山の枯れ葦原乃津波跡舞ひていとほし鎮魂の雪>。日本歌人クラブ所属の本多俊子さん(74)=埼玉県=が2013年1月、現地を訪れた際に詠んだ作品を刻んだ。
 建立の中心になったのは独立美術協会会員で女子美大名誉教授の画家斎藤研さん(78)。4歳で東京から疎開して高校まで新地町で過ごした縁で、町内にアトリエを構えている。現地を案内した知人の本多さんが歌を詠んで以来、「石に刻みたい」との思いを強め、地元住民らと寄付を出し合った。
 磯山では4人が犠牲になった。除幕式で本多さんは「悲しい風景だった。歌は空から降りてきたとしかいいようがない。亡くなられた方が皆さんに伝えたい言葉を訴えてくれたと思う」と語った。斎藤さんは取材に「感無量。多くの方に来てほしい」と話した。
 歌碑を刻んだのは安山岩で、「伊達冠石」としてブランド化している宮城県丸森町の大蔵山スタジオが建立に協力した。


2018年06月22日金曜日


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