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<金華山沖漁船浸水>救出緊迫 漁労長「いつ沈んでも…」

 第68広漁丸の浸水事故で、55良福丸と順洋丸は荒れる海での難しい救出を迫られた。高波に阻まれながら18人を助けた漁労長2人は気仙沼港に帰港後、「いつ沈んでもおかしくなかった」と緊迫の状況を振り返った。
 「沈没する寸前だ。すぐに向かってくれ」。20日午前2時半、順洋丸の青井亮漁労長(44)から連絡を受けた良福丸の横尾洋助漁労長(66)は急いで現場に向かった。広漁丸の状況を別の船から聞いた青井漁労長が「今から5時間かかる。良福丸なら1時間で着く」と判断した。
 「波の高さは5、6メートル。漁を休むような条件」(横尾漁労長)。良福丸が現場に着いた時、船は既に45度も傾いていた。
 広漁丸までの距離を15メートルまで近づけ、船尾にいた8人の救助に当たった。浮輪を付けたロープで体調不良の3人を救出した直後、ロープが断裂。救命胴衣を着て海に飛び込んだ残りの5人は、別のロープで船に引き上げた。船員たちは「真っ暗な海で電気の明かりを見て安心した」と感謝したという。
 救命いかだにいた10人は、5時間後に現場に着いた順洋丸が救出した。
 広漁丸の漁労長と同世代で仲も良かったという青井漁労長は「全員無事でほっとした」と話す。横尾漁労長は深い息を吐き、「明日はわが身だから」。危険と隣り合わせの海で仲間を思う気持ちを語った。


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2018年06月23日土曜日


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