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青森、宮城、秋田沿岸の社福施設で津波避難「30分以上」4割 地域連携に不安の声も

 東北管区行政評価局は22日、青森、宮城、秋田3県の沿岸部にあり、乳幼児や高齢者、障害者が利用する社会福祉施設を対象に実施した津波避難対策調査の結果を発表した。地震発生から避難が完了するまでに30分以上かかる施設が4割近くに及び、利用者の支援策が不十分な施設が多い実態が浮かび上がった。

 避難完了までの所要時間は「10分以上30分未満」が53.6%で最も多い。「30分以上」は36.1%を占めた。「10分未満」と答えた施設は10.3%。高齢者施設に限ると「30分以上」は52.0%に上った。
 利用者の避難手段は車が20.5%、車と徒歩の両方は30.6%で、50%以上が車の活用を想定する。このうち47.7%が施設と避難場所を往復する必要があり、44.7%は必要な車の台数が足りないと答えた。
 避難誘導に当たる職員数が足りている時間帯は、平日の昼間が72.0%だったのに対し、夜間は14.7%まで減少。高齢者施設の夜間は1.1%にすぎなかった。
 津波を想定した避難訓練は76.6%が取り組んでいるが、夜間に訓練を実施したのは14.1%にとどまり、73.7%は未実施と回答した。
 避難態勢の不安点として「地域との協力関係が不十分」を挙げた施設は68.8%。聞き取りでは「避難に地域の支援を得たい。地域と話し合う場を設けてほしい」などの意見があった。
 調査は行政評価局と東北大災害科学国際研究所が協力し、2017年9〜11月に実施。津波浸水想定を公表している青森、秋田両県で域内に入る施設と、宮城県で東日本大震災の津波被害を受けた施設の314カ所に調査を依頼。計270カ所から回答を得た。


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2018年06月23日土曜日


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