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<インバウンド>受け入れに新戦力 多言語タブレット開発 仙台・日東通信

自社開発のシステムを搭載したタブレット端末を紹介する高橋社長

 通信工事の日東通信(仙台市)が、訪日外国人旅行者(インバウンド)を受け入れる宿泊施設向けの多言語対応システム「インテリジェント・タブレット」を開発した。システムを搭載した客室のタブレット端末を母国語で操作でき、各種サービスの依頼や施設利用が容易になる。急増するインバウンドに言語対応が追いつかない施設が少なくない中、顧客サービス向上とともにスタッフの業務削減も期待できる。

 システムは必要な言語やサービスなど、搭載する機能を選べるオーダーメード式。翻訳は専門会社が担当し、100の国・地域の母国語に対応できるという。
 宿泊したインバウンドはシステムと接続された端末を使い、清掃や貸し出し備品の依頼、タクシーの配車要請などを母国語で申し込める。フロントとのメッセージのやりとりや周辺観光情報を知る機能も盛り込むことができる。
 端末と室内の照明やエアコンをつなぐ通信工事を行えば調光や空調の制御も可能。スタッフが使う場合は客室ごとの清掃や在室状況を一覧できる。
 高橋進太郎社長は「宿泊施設でインバウンドが母国語で過ごすことができればストレスが減り、満足度も向上する。問い合わせが少なくなればスタッフの負担も軽減できる」と話す。
 同社は昨年10月にシステムを発売。東京や大阪のホテル約10軒が導入、または受注した。
 相手先ブランドによる生産(OEM)にも取り組み、大手電機メーカーがシステムの基本機能を盛り込んだパッケージ版を今月30日発売する。
 1971年創業の日東通信は2016年度の売上高が約31億円。2000年代に入り主力の電話交換機の売り上げが徐々に落ち、事業所内の通信ネットワーク工事に進出したが横ばいになった。新たな事業の柱を構築する狙いでソフトウエア開発に乗り出した。
 インバウンドの増加と宿泊施設の建設ラッシュは20年東京五輪まで続くとみられる。インバウンド対応の宿泊施設向けシステムは大手企業も参入し、主導権争いが始まっている。
 高橋社長は「日本の通信インフラ投資は10年間で4倍以上に伸びており、会社が生き残るためにも業態を変える必要があった。五輪に向けて盛り上がる商機をつかみたい」と意気込む。


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2018年06月26日火曜日


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