宮城のニュース

伊達家碑文、市民が解読 墓所「無尽灯廟」報告書発行 家臣らの逸話発掘 

伊達綱村の墓(中央)や石灯籠が並ぶ無尽灯廟
50回以上集まって報告書を作った本間さん(左から4人目)ら=仙台市太白区の市野草園

 仙台市太白区の大年寺山にある伊達家の墓所・無尽灯廟(びょう)で、市民有志が4代藩主綱村らの墓碑や石灯籠に刻まれた碑文を読み取り、関係する一族や家臣の略歴などを紹介する「無尽灯廟の墓碑・石灯籠等調査報告」を発行した。

 廟には今年300回忌を迎えた綱村と5、10、12代藩主夫妻の墓が計7基、灯籠95基、ちょうず鉢1基がある。管理する市は土・日曜、祝日に無料公開しているが、碑文の詳しい調査はされていなかった。
 風化が進む前に解読しようと、清掃奉仕に参加する太白区の本間市郎さん(77)が昨年8月、郷土史を学ぶ仲間らと7人で調査会を結成。約50回集まり、灯籠の奉納者について人名辞典や市町村史などで調べた。
 報告書はA4判118ページ。墓碑と灯籠の配置を図で示し、7基の墓ごとに奉納された灯籠の写真と碑文、親族や家臣の略歴、逸話を紹介した。
 5代藩主吉村の正室冬姫に灯籠を献じた娘の村子姫は、「母親譲りの才気があり書が得意だった」とし、現在の大年寺本堂前に直筆の額が掲げられていると記した。
 吉村の墓には篆刻(てんこく)があり、専門家の協力を得て特殊カメラで撮影、拡大した結果、菩提(ぼだい)寺の住職を務めた僧の名らしい字が彫られていると突き止めた。
 メンバーの一人で、泉区の坂和夫さん(77)は「廟周辺の公園整備が進む中、文化財としての価値を受け継ぎたかった」と完成を喜ぶ。
 報告書は非売品。約70冊を市内の図書館や大年寺山周辺の小中学校、高校に寄贈する。伊達家墓所は瑞鳳殿で知られる経ケ峯と宝華林廟(非公開)もある。


関連ページ: 宮城 社会

2018年06月26日火曜日


先頭に戻る