宮城のニュース

仙台沿岸部 思い出つなぐ 震災前の資料、市民団体が保存活動「写真、映像提供を」

約30年前に仙台市若林区荒浜地区で撮影された提供写真。のどかな往時の暮らしぶりを今に伝える

 東日本大震災の被災地で記憶の伝承に取り組む仙台市の市民団体「3.11オモイデアーカイブ」が、同市の沿岸部で震災前に撮影された写真などの保存活動を進めている。散逸する記録を整理して歴史の継承に生かそうと、資料提供を広く呼び掛けている。

 対象は、昭和から平成の初めごろまでの宮城野区や若林区、名取市閖上地区の祭りや学校行事など、日常の生活風景を収めた写真や映像。現物を借りてコピーを保存し、提供者の承諾を得た上で公開する。
 震災の風化の加速が指摘される中、本年度、本格的な収集作業に着手。地域や時代別に整理し、被災者をはじめ市民が気軽に利用できる形を目指す。
 展示や上映のほか、資料を活用した古里の語り継ぎ、昔の行事の記録づくり、インターネットでの発信なども検討している。
 仙台の沿岸部は、津波被害で住民の多くが地区外に移転した。オモイデアーカイブは震災後、市の事業助成を受け、離散した住民らが古里を巡るバスツアーや、写真を見ながら思い出を語り合う会などを実施。助成終了後はクラウドファンディング(CF)などで資金を賄っている。
 関係者によると、写真などの多くは津波で流され、被災前の暮らしの様子を伝える資料は絶対数が少ないという。代表の佐藤正実さん(54)は「多くの人がアーカイブに関わる意義は大きく、沿岸部に住んでいた人以外でも、訪問時の写真などがあればぜひ協力してほしい」と話す。
 連絡先はオモイデアーカイブ事務局022(295)9568。


2018年06月27日水曜日


先頭に戻る