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<汚染廃>堆肥化 来年度に開始 栗原市、栗駒の市有地を検討

 東京電力福島第1原発事故で生じた国の基準(1キログラム当たり8000ベクレル)以下の汚染廃棄物に関し、宮城県の栗原市は26日、2019年度に堆肥化による処理開始を目指す方針を明らかにした。堆肥製造施設の建設費補助を巡る国との協議が進み、事業化が可能と判断した。同市栗駒の市有牧野で施設の建設を検討している。堆肥は、処理対象となる汚染牧草を保管する畜産農家らに活用を呼び掛ける。
 同日の市議会調査特別委員会で方針を示した。市によると、市内にある基準以下の汚染廃棄物は約2550トン。方針案では19年度、現在は使っていない栗駒地区の市営上田山牧野に施設を建て、微生物資材などを混ぜた堆肥(1キログラム当たり300ベクレル以下)の製造に着手する。
 市は独自に実施した過去の実験結果を基に、19〜22年度で約9000トンの堆肥を製造できると見込む。畜産農家らに利用を呼び掛け、20〜23年度に市有地と民有地計約180ヘクタールに散布する。
 市側は特別委で、汚染牧草を基に作った堆肥で育てた植物に放射性物質が移行しなかったとする実験結果を強調した。
 議員からは環境への影響や風評被害を懸念する声が上がり、方針表明が唐突として市民に丁寧な説明を求める意見も出た。
 市は今夏にも堆肥の利用者を募集し、施設建設予定地周辺の住民を対象にした説明会を開く予定。市の担当者は「市民の不安を払拭(ふっしょく)できるよう、安全性をしっかりと説明したい」と話した。
 市議会6月定例会は、6429万円を追加する18年度一般会計補正予算など11議案を原案通り可決し、同日閉会した。


2018年06月27日水曜日


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