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<自民総裁選>東北 地方票に照準 前哨戦 安倍、石破氏ら議員と会合重ねアピール

 9月に予定される自民党総裁選の前哨戦が、東北を舞台に繰り広げられている。総裁の安倍晋三首相が県議と懇談の場を設ければ、ライバルと目される石破茂元幹事長は党議員の会合に相次いで顔を出し、存在感を発揮。重みを増す地方票の獲得を狙い、動きが活発化している。

 米朝首脳会談の余韻が残る13日昼、宮城県議会最大会派「自民党・県民会議」の議員が首相公邸に招かれた。名目は会派研修。首相が地方議員と会合を持つのは異例で、会派31人のうち8割超の議員が参加した。
 カレーライスを食べながら東日本大震災の復興に向けた課題、憲法改正などをテーマに意見を交わし、写真撮影にも応じた。「引き続きリーダーシップを取ってほしい」との県議側の激励に対し、首相から総裁選への言及はなかった。
 分刻みのスケジュールの合間を縫った約1時間の会合は、「明らかな総裁選狙い」(出席県議)。森友学園や加計学園を巡る問題で内閣支持率の急回復が見込めない中、地方票取り込みの思惑が透ける。
 2012年総裁選での東北の地方票は首相が6票だったのに対し、石破氏が19票を獲得し、地方での人気の高さを見せつけた。14年に党の総裁公選規程が改正され、地方票は所属国会議員票と同数になり、重みが増した。
 首相3選の流れが強まる中、石破氏は強みを持つ地方の足場固めに懸命だ。24、25日には宮城、岩手両県で党議員の会合に出席。仙台市内の講演では「真剣に政治家が語れば、国民は必ず聞いてくれる。国を思う気持ちがあれば国民は応えてくれる」と熱弁を振るった。
 講演終了後には宮城県内の地方議員十数人と懇談。出席者によると、石破氏は「閣僚や党三役の経験者は現総裁と違う考え方であれば、総裁選に出るべきだ」と持論を展開し、出馬に強い意欲をにじませた。
 現職閣僚では野田聖子総務相が立候補に意欲を示している。5月中旬には石巻市などを訪れ、存在感をアピールした。
 動向が注目される岸田文雄政調会長は23日、党福島県連が郡山市で開いたセミナーで講演。北朝鮮情勢に関連して「日本外交の力が試されている」などと述べ、外相としての経験値を強調した。来月3日には党宮城県連主催のセミナーに招かれる予定だ。
 過熱しつつある集票合戦を尻目に、ある自民の宮城県議は「政治は『信なくば立たず』だ。森友や加計の問題を踏まえ、首相自身が総理の役割を果たせるのか、判断する必要がある」と冷静に見極める必要性を説いた。


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2018年06月27日水曜日


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