宮城のニュース

<柴田町長選>給食センター・総合体育館・図書館 重なる構想どう判断

早期の建て替えを望む声が多い柴田町学校給食センター

 任期満了に伴う柴田町長選が7月3日、告示される。現時点で立候補を表明しているのは、5選を目指す無所属現職の滝口茂氏(67)のみ。町政の焦点となるのは学校給食センター、総合体育館、図書館の3施設の新築だ。優先順位をどうするか。財源は確保できるのか。司令塔の判断と手腕が問われる。(大河原支局・柏葉竜)

 滝口氏が立候補する意思を明らかにした町議会6月会議。一般質問で多くの議員が取り上げたのが、給食センターの新設に向けた見通しだった。
 給食センターは1980年度の建築で老朽化が著しい。台風や豪雨時には雨どいの水が壁に染み込む。アルミサッシの隙間は、虫やほこりが入らないようテープを貼って防いでいる。
 国の学校給食衛生管理基準は、野菜を洗うなどする汚染作業区域と、調理する非汚染作業区域を完全に区切るよう求めているが、実現できていない。食物アレルギーに対応した専用室もないため、児童生徒4人が弁当を持参する状態だ。
 小中学生の子を育てる町内の40代女性は「建物がいつまで持つのか。子どもたちの食が軽く見られている気がする」と心配する。
 町教育総務課は給食センターを建て替える方針を示しつつ、最新鋭の調理機器を計約2億円かけてリース方式で導入したことや、夏休み中に建物の修繕工事に取り組むことに触れて「給食の安全性に問題はない」と強調。リース期間が2024年度まで続くため、新センターの稼働は25年度以降との見通しを示す。
 総合体育館は建設基本計画で21年度の完成予定。図書館は建設基本方針の試案によると、26年度の開館が想定される。実際の建設時期がどうなるか、町民は町と議会の議論を注視する。
 もう一つの論点が財政への影響だ。事業費見込みは総合体育館が33億8500万円、図書館12億8000万円。給食センターは17億円程度との見方がある。国の補助が一定程度あるとはいえ、3施設を同時に建設するのは不可能とされる。
 町の試算によると、公債費の償還額は18年度が約12億5000万円。総合体育館と図書館の建設を計画通りに進めれば、償還額が32年度のピーク時で15億円近くに膨らむ見通しで、「人口減少が進み、地方交付税の先行きも読めない中ではぎりぎりのライン」(町関係者)とも言われる。
 総合体育館と図書館の建設は大河原、村田両町との合併協議が05年と09年の2度にわたって破綻した後に浮上。給食センターは両町と共同で整備する構想が13年に破談になった。
 3施設の建設は、住民の要望と議会の対応、財源が絡み合う複雑な「連立方程式」。トップがどんな解を導き出すか注目される。
 町長選の投開票日は7月8日。6月1日現在の有権者は3万2174人。


関連ページ: 宮城 社会

2018年06月28日木曜日


先頭に戻る