福島のニュース

<浪江町長死去>「復興の支柱失った」道半ばでの他界に惜しむ声

 27日に亡くなった福島県浪江町の馬場有(たもつ)町長は、東京電力福島第1原発事故からの復興へ「町のこし」を掲げ、地域再生に全力を注いだ。原発事故から7年3カ月余り。道半ばでの他界に、惜しむ声が続いた。
 「復旧の途上。大きな柱を失い残念でならない」。町議会の紺野栄重議長は肩を落とした。
 町議会が町長辞職願に同意した13日、福島市の入院先を訪問。「元気な顔で戻ってほしい」と声を掛けると、「町の復旧へ、議会と町と一緒になって頑張ってほしい」と話したという。
 地元・双葉郡の町村長らは復興施策関連の要望で上京中に訃報に接した。原発事故前から務める大熊町の渡辺利綱町長は「復興へ先頭に立っていただけに残念。苦労も多かったと思う。信念を貫く人だった」と沈痛な表情を見せた。
 内堀雅雄知事は「復興・再生への道筋などさまざまな場面で苦労を共にした戦友だった」と強調。馬場氏の辞意表明後、電話でねぎらったことを明らかにした。
 前南相馬市長の桜井勝延氏は「町民を守るため命を懸けた人。悔しい。言葉もない。原発に殺されたようなものだ」と落胆した。
 浪江町は4月、「町のこし」の一環で、世界最大級の水素製造拠点を目指した産業団地造成に着手。馬場氏は式典に出席した。
 同席した吉野正芳復興相は27日、「その時は元気だった。驚いている。町長と私は同い年。ご苦労さまでしたと言いたい」と声を詰まらせ、「復興の志を実現するため、しっかり支援していく」と語った。


2018年06月28日木曜日


先頭に戻る