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福島・浪江町長 馬場有さん死去 東電糾弾、和解仲介手続きけん引

 東京電力福島第1原発事故で全域避難となった町の存続に懸けてきた福島県浪江町長の馬場有(ばば・たもつ)さんが27日午前9時30分、胃がんのため福島市の病院で死去した。69歳。浪江町出身。自宅は浪江町権現堂下続町25の6。葬儀・告別式は7月3日午後1時から南相馬市原町区高見町2の137の1、フローラメモリアルホール原町で。喪主は長男大輔(だいすけ)さん。後日、町主催のしのぶ会を開く予定。
 3期目の任期を1年半余り残していた。1期目の2011年に原発事故が発生し、全町避難を余儀なくされた。当初、役場機能を移し、住民も避難した町内の津島地区は放射線量が高く、情報を提供しなかった東電と激しく対立した。
 2期目の13年に町民の約7割の約1万5700人が東電に慰謝料増額を求めて申し立てた和解仲介手続き(ADR)を先頭に立ってけん引。和解案を6度も拒否した東電を「原発事故の原因者、加害者としての意識がひとかけらもない」と糾弾し、ADR打ち切りを受けた集団訴訟の準備に力を注いでいた。
 町内の避難指示が昨年3月末、津島など一部地域を除いて解除されると、役場機能を二本松市から6年ぶりに戻し、「町のこし」を掲げた。町内居住者は5月末現在で747人。住民登録者約1万7800人の一部にとどまり、住民の帰還が課題となっていた。
 馬場さんは東北学院大卒。町議、県議を経て07年に初当選。昨年末から体調を崩し、公務を休みがちだった。病状が回復せず、町議会6月定例会最終日の今月13日に30日付の辞職願を提出し、同意されていた。
 町長選は7月26日告示、8月5日投開票の日程が決まっている。


2018年06月28日木曜日


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