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<次世代放射光施設>資金確保約束が決め手 産学官で最大170億円

次世代型放射光施設の整備を見込む東北大青葉山新キャンパスの建設予定地(写真下の空き地)

 宮城県内の産学官が提案した次世代型放射光施設の東北大青葉山新キャンパス(仙台市青葉区)への整備構想が28日、事実上決まった。焦点の資金確保で地域と企業が一体となった姿勢が評価された。東日本大震災からの復興を担う研究拠点の実現に、関係者は喜びと意欲をあらわにした。

 この日示された文部科学省小委員会の構想調査検討結果を受け、村井嘉浩宮城県知事は「吉報だ。関係機関が力を合わせ、利点を一生懸命に訴えた熱意が認められた」と語った。
 仙台市の郡和子市長も「地域一体の取り組みが評価された」、東北大は「文科省の選定を心待ちにしたい」とコメントした。
 小委員会によると、整備費約360億円のうち県内の産学官側が最大170億円を負担する。内訳は建屋(約83億円)と研究棟(約25億円)、ビームライン5〜7本(最大約40億円)、土地造成費(約22億円)。
 民間企業から募っている1口5000万円(施設利用権付き)の出資の目標額は約72億円。残りは、仙台市の拠出と無利子の貸し付けで計約23億円を、県の資金と企業寄付金、借入金で計約75億円を捻出する。
 県は造成費を拠出するとみられるが、村井知事は「現時点で負担額の公表は控えたい」と述べた。
 今後、整備費の上振れや地域側の資金確保が厳しくなる恐れがある。宮城県と仙台市がそうしたケースも想定して対応を確約したことが、小委員会から評価されたという。
 産学連携組織の光科学イノベーションセンター(仙台市)によると、企業からの出資は既に約50社が賛同し、化学繊維や電池など国内26の業界団体と連携も進めている。「決定を機に出資は増える。次は100社を目指す」との姿勢だ。
 文科省は来週にも選定結果を正式発表する。センター理事長の高田昌樹・東北大総長特別補佐は「正式に選ばれた時に備え、しっかりと準備する」と話した。


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2018年06月29日金曜日


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