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<NPOの杜>演じてみる認知症療法

 認知症と聞くと、体験や過去の出来事を忘れる、夜眠れず徘徊(はいかい)するなどの症状を思い浮かべる人が多いでしょう。認知症の人に対し、イライラしたり、何も分からないだろうからとひどい言葉を浴びせたりしていませんか。
 喜び、悲しみ、怒り。認知症になっても、感情の動きである情動機能は、物事を認識する認知機能に比べて比較的保たれています。その情動機能に着目し、演じることで情動を刺激、認知症の回復へつなげようとしているのが、NPO法人日本演劇情動療法協会です。朗読や物語の演技を通して感動・感激を生み、語り合います。
 この療法を実施している仙台富沢病院では、戦争の話をすると自らの戦争体験を話しだす患者の姿がありました。3カ月間続けた患者の家族からは、久しぶりに名前を思い出してくれた、徘徊が減ったなどの声が聞かれました。
 認知症患者に対し不快な態度を取っても、行動異常を抑制することはできません。心を満足させることで良い効果が表れるのならば、演じてみることも一つの手です。
 最初に読んでおきたい『演劇情動療法のすゝめ』は、みやぎNPOプラザで販売しています。
(認定NPO法人杜の伝言板ゆるる 丹野伶菜)


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2018年07月02日月曜日


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