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<高卒予定者求人票公開>東芝メモリ大量採用へ 北上空前の売り手市場 岩手全域や隣県にも波及

求人票を持参して説明する東芝メモリの人事担当(正面の2人)=2日午前9時ごろ、北上市の黒沢尻工高

 来春卒業予定の高校生を対象に企業の求人票が公開され、北上市に進出予定の半導体大手「東芝メモリ」(東京)は2日、地元での大量採用を目指して学校訪問を始めた。空前の「売り手市場」で、余波は宮城など隣県にも及ぶ。

 東芝メモリの人事担当は2日朝、北上市の黒沢尻工高を訪ね、求人票を進路担当教諭に手渡した。「まずは地元に受け入れてもらいたい。そのため、最初に来た」とアピールする。
 東芝メモリが北上市の新工場で見込む来春の新規採用は370人で、うち高校生は290人に上る。
 人事担当は岩手県沿岸や隣接する青森、宮城、秋田の3県にも足を運ぶ。何とか採用人数を確保するため「首都圏での就職を考えている高校生を振り向かせたい」と戦略を練る。
 宮城県のある高校の進路担当は「選択肢が増えるのは魅力的」と歓迎。地元志向が強いとされる岩手県沿岸でも「『東芝』はビッグネーム。生徒以上に保護者の要望が大きいかもしれない」(大船渡の高校進路指導担当)と期待する。
 北上公共職業安定所によると、地元高校生の就職希望者は約300人。一方、直近の求人は897人で、前年度1年間の求人(620人)を既に上回った。
 東芝メモリの大量求人を警戒し、農業機械製造の東北佐竹製作所(北上市)は秋田県南部まで高校訪問のエリアを拡大。山下文雄工場長は「黙っていても入社してくれる環境ではない」と危機感を募らせる。
 東芝メモリの新工場は7月下旬に着工し、2020年に記憶媒体フラッシュメモリーの量産を始める。来春採用の社員は、新工場の準備や四日市工場(三重県四日市市)で研修する。


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2018年07月03日火曜日


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