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<女川原発>ヨウ素剤 配布率向上が鍵 5キロ圏きょうから更新 「準PAZ」にも対象拡大

10月に使用期限を迎える安定ヨウ素剤と、3歳未満を対象に新たに配るゼリー剤

 石巻市と宮城県女川町は4日、両市町に立地する東北電力女川原発から5キロ圏内の予防的防護措置区域(PAZ)の住民に事前配布した安定ヨウ素剤の一斉更新を始める。石巻市は新たに、PAZを通らないと避難できない「準PAZ」の住民にも配布する方針。対象は大幅に増えるため、2016年の初回配布時に6割弱だった配布率の向上が焦点となる。
 配布されたヨウ素剤は10月に3年の使用期限を迎える。県と両市町は4日以降、行政区ごとに説明会を開催。医師立ち会いの下、9月末にかけて新品と取り換える。更新対象は未配布を含め5キロ圏内の1156人(5月末現在)。
 初回の16年は両市町の対象者約1000人中、ヨウ素剤を受け取ったのは581人(57%)だった。
 配布率が54%と低迷した石巻市は当時、防災集団移転先の集会所が未完成で地元で説明会を開けない地域があった。説明会場は今回、4カ所から7カ所に増え、移転地域ごとに開催できるようなった。市は当面、配布率70〜80%を目指す。
 一方、市は懸案だった準PAZへの配布を巡り、牡鹿半島南部の約2400人を対象に加えるよう検討に入った。
 二上洋介・市危機管理監は「配布後の管理体制などが整い次第、配布していく」との見通しを示した。
 女川町は前回、高台移転後に配布する予定だった竹浦地区を除くと配布率は77%に上った。ただ、同地区は移転が完了した現在も配られておらず、配布率は実質6割程度となっている。
 町は前回、準PAZの離島・江島の住民にヨウ素剤を配っており、今回も同島の51人に配布する。
 両市町は説明会終了後の10月以降も、配布状況を見ながら必要に応じて説明会を開く方針。

[安定ヨウ素剤]放射性を持たないヨウ素(ヨウ化カリウムなど)を含む薬剤。原発事故後に放射性ヨウ素による甲状腺被ばくを抑えるため、予防的に服用する。国の交付金で県が調達し、周辺自治体が管理する。効果は24時間に限られ、服用のタイミングは国や自治体が指示する。丸剤で、3歳未満の乳幼児にはゼリー剤を配る。ヨウ素や成分に過敏症の既往歴がある人は服用できない。


2018年07月04日水曜日


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