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<大川小津波訴訟>宮城県議会、県の上告承認 与党は賛否分かれる

宮城県庁

 宮城県議会6月定例会は4日の本会議で、石巻市大川小津波訴訟で仙台高裁判決を不服として上告した村井嘉浩知事の専決処分の承認を求める議案を採決し、賛成多数で承認した。
 議長と欠員1を除く57人のうち、自民党・県民会議と21世紀クラブの計32人が賛成。旧民進党系会派「みやぎ県民の声」、共産党県議団、公明党県議団など5会派の計25人が反対した。
 採決に先立つ討論で、県民の声の遊佐美由紀氏は「専決処分は議会制民主主義の無視」と臨時会を開かなかった県の対応を批判。共産の三浦一敏氏は「子どもや先生の命は守れた。判決を理解せず、上告するのはとんでもない」と訴えた。
 与党の賛否は分かれた。公明の庄子賢一会長は「犠牲者の多さや遺族の気持ちを考えれば、自民との統一した行動を優先すべきではない」と強調。会派拘束を掛けなかった自民の菊地恵一会長は「各議員が裁判にさまざま思いがあるが、全員で一致した」と述べた。
 石巻・牡鹿選挙区選出の自民県議は「知事には『上告しない方がいい』と伝えた。反対の考えは変わらないが、トップとして重い決断を下した知事を支持する」と明かした。野党会派からは「反対なのに議場で意思を示さないのはおかしい」との不満が漏れた。
 訴訟原告団は6月26日、県議らと意見交換会を開いたばかりだった。今野浩行団長(56)は「一審に続き専決処分を認めたのは大問題。議会で真剣に議論してほしかった。思いが伝わらなかったのは非常に残念だ」と話した。
 知事による専決処分を経て、県は5月10日に上告した。


2018年07月04日水曜日


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