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<「美しい顔」類似表現問題>被災者手記を編集した東北学院大教授がコメント「震災への向き合い方問いたい」

 芥川賞候補作である北条裕子さんの小説「美しい顔」に、金菱清東北学院大教授編「3.11慟哭(どうこく)の記録」(新曜社)など複数の先行作品との類似表現が見られる問題で、金菱教授は6日、「震災への向き合い方を問いたい」とするコメントを改めて発表した。
 「慟哭の記録」は東日本大震災が起きた2011年、金菱ゼミナールの学生らが被災当事者に執筆を依頼し、71人から寄せられた手記で構成。新曜社によると「美しい顔」には十数カ所の類似表現がある。
 金菱教授は、問題の本質は表現の一言一句ではなく「当時の『人間の体温』や『震災への向き合い方』にかかわるもの」と指摘している。
 「美しい顔」の掲載誌「群像」の発行元の講談社は6日発売の同誌8月号に、掲載時に明記するべきだった主要参考文献として「慟哭の記録」など5冊を列挙。このうち「遺体」の著者石井光太さんと新潮社に対する謝罪文も載せた。
 一方で講談社は「類似は作品の根幹に関わるものではなく、著作権法に関わる盗用や剽窃(ひょうせつ)などには一切当たらない」と主張。読者の評価を問うため同作をホームページで無料公開した。
 北条さんは群像新人賞の受賞時、被災地には一度も行ったことがないと書いている。


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2018年07月07日土曜日


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