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<RE:プロジェクト通信>復興へ沿岸の生活追憶 フリーペーパーが記録集に 12地区の声や歴史紹介

仙台市沿岸部の震災直後からの移り変わりを記したRE:プロジェクト通信の記録集

 東日本大震災で大きな被害を受けた仙台市沿岸部にあった暮らしや文化をつづったフリーペーパー「RE:プロジェクト通信」が、記録集にまとめられた。若林区荒浜や藤塚、宮城野区蒲生など12地区の住民60人以上の声を記録し、津波で失った古里への思いを記した。不定期に通信の発行を続けた市市民文化事業団が、震災7年目の座談会の記録を加えて制作した。
 通信は同事業団の田沢紘子さん、共に仙台在住のフリーライター西大立目祥子さん、詩人の武田こうじさんが取材、執筆を手掛けた。震災の3カ月後に取材を始め、2015年1月までに13回発行した。
 荒浜地区では、地引き網や定置網で漁を続けてきた歴史を紹介。スズキやイワシが大漁で浜が活気づいた様子のほか、津波で漁船を失いながら「天災だから仕方がない。中古船を探す」と再び立ち上がろうとする漁師の姿を取り上げた。
 稲作や野菜栽培が盛んだった藤塚地区では津波で浸水した畑を耕し、キャベツやナスを育てる農家を取材。以前の暮らしを取り戻そうとする様子をつづった。
 15年9月以降、六つの集落を再訪した様子も収録した。宮城野区和田新田地区では町内会活動の継続が難しくなり、解散を巡る住民の苦悩を取り上げた。
 田沢さんは「海や田んぼと生活が一体だった価値ある暮らしが沿岸部にはあった。復興の歩みと一緒に記憶にとどめてほしい」と記録集への思いを話した。
 記録集は縦22.0センチ、横16.5センチ。1000部制作し、1部1000円で販売中。連絡先は市市民文化事業団が運営するせんだい3.11メモリアル交流館022(390)9022。


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2018年07月07日土曜日


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