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<高校野球宮城大会>公立勢、攻める(4完) 仙台三/スイング力強さ増す

ホイッスルの音に合わせて必死の形相でバットを振る工藤(左)と阿部=仙台市宮城野区の仙台三高グラウンド

 第100回全国高校野球選手権宮城大会は14日、開幕する。今大会は公立校に勢いがあるのが特徴だ。昨秋の県大会は8強のうち7校を占め、今春の県大会も四つの地区予選全てを制した。100回目の夏に意気込む4校を紹介する。
(今愛理香、大谷佳祐)

 昨夏の宮城大会は公立勢で唯一4強入りした。今春の中部地区大会は決勝で私立の雄、東北にサヨナラ勝ち。勢いに乗って夏に臨む。
 攻めの野球がテーマだ。昨秋の県大会は地区予選敗退。得点圏に走者を送ってもあと一本が出なかった。打撃陣のリーダー役を務める3年の工藤聡太は「変化球に対して当てるだけになってしまいがちだった。それでは野手の間を抜けない」。課題を痛感していた。冬場は体作りとスイングスピードの強化に取り組んだ。
 「前振り」と呼ばれる練習が象徴的だ。ホイッスルの音に合わせてバットを振り込むことで、直球に力負けしないスイングを体に染み込ませる。一日300回をノルマとした。
 通常の素振りも含めると日に1000回以上バットを振ってきた。練習はうそをつかない。春の地区大会は4試合で25得点。練習の成果が結果に表れてきた。
 チーム内の競争も激化している。秋は工藤が4番で一塁手の正位置をつかんでいたが、春になって2年の阿部拓海が台頭。工藤の代わりに中軸に入るようになり、2回戦の泉戦は公式戦初本塁打を放ち成長を示した。控えに回った工藤も負けてはいられない。決勝の東北戦でサヨナラ打を放ち、意地を見せている。
 工藤が「阿部の勝負強さとパワーはすごい。でも負けるつもりはない」と対抗心を燃やせば、阿部は「工藤さんは越えなければならない存在。夏は4番を務めたい」と意気込む。競争によってチーム力が底上げされている。
 いわゆるナンバースクールが甲子園に出場したのは1956年の仙台二が最後。仙台三は春夏通じて甲子園の土を踏んでいない。冬に培った自信を胸に、悲願の聖地を目指す。


2018年07月08日日曜日


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