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南三陸火消しの魂再び 震災後、消防団が県大会初出場 団員減乗り越え

放水の練習をする渡辺さん(右)ら

 東日本大震災で車庫など施設の多くを失い、団員の減少にあえいでいた宮城県南三陸町消防団が、22日に栗原市で開かれる県消防操法大会に、本吉地区支部代表として震災後初めて出場する。組織の再編や団員の生活再建が進み、8年ぶりの出場にこぎ着けた。メンバーに選ばれた30代の団員たちは優勝を目標に掲げ、練習に汗を流している。

 大会で同町消防団は小型ポンプ操法の部に出場する。5人で部隊を組み、小型ポンプで水槽から吸い上げた水を、つなぎ合わせたホースで放出し、10メートル先の的を落とすまでの速さや動きの正確性を競う。
 同町志津川の袖浜や平磯地区などを管轄する第7分団から30〜38歳の5人をメンバーに選んだ。5月から週5日の練習を行い、南三陸消防署員に指導を仰ぎ、ホースの扱い方や規律の訓練を積んでいる。
 メンバーの大半が顔なじみの漁師で、チームワークに自信を持つ。指揮者の渡辺太治さん(31)は「選手同士で改善点を話し合い、タイムが徐々に縮まっている。出場するからには優勝を目指したい」と意気込む。
 大会は今年で50回目。本吉地区支部は近年、同町消防団と気仙沼市消防団が交互に出場してきた。
 同町消防団は、震災で施設の約6割が被災。団員も減り、組織態勢が整わず震災後は出場を見送ってきた。分団の班再編が3月に完了し、被災した団員の生活も落ち着きを取り戻したことから、再び大会に出場することになった。
 監督を務める第7分団長の菅原三美さん(58)は「選手たちは切磋琢磨(せっさたくま)し、士気も高まっている。大会を通じて、将来の消防団を背負う若手が団員の自覚を深めてほしい」と期待する。


2018年07月08日日曜日


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