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仙台出身「バリの父」三浦襄の功績知って 現地在住日本人が仙台で講演会

バリ島の住民に慕われた三浦襄(左から2人目)=遺族提供

 戦時中にインドネシアのバリ島で「バリの父」と呼ばれた仙台市出身の三浦襄(じょう)(1888〜1945年)を顕彰しようと、バリ在住の日本人有志が10日、仙台市内で講演会を開く。バリ島で今も慕われる一方、日本で存在がほとんど知られておらず、主催者は「出身地仙台の人に三浦の人柄や功績を知ってほしい」と意気込む。

 講演会を企画したのは仙台市出身でバリ在住の自営業国井佳史さん(39)や、バリで活動する画家増田卓爾さん(72)らのグループ。日本とインドネシアの国交樹立60周年の節目に当たる今年、三浦の地元の仙台で顕彰活動を始めることにした。
 三浦は昭和初期、バリ島デンパサール市で自転車店を営む傍ら、住民の日本への留学を支援する活動に従事。太平洋戦争が始まり、日本海軍から民生部の通訳を委嘱された三浦は「インドネシア独立のため日本軍に協力してほしい」と呼び掛けたという。
 日本軍と住民のトラブルを仲裁したり、島内の孤児の面倒をみるなど住民と良好な関係を続けたが、約束した独立は実現せず、戦後は再びオランダの植民地となった。
 終戦直後から島内各地でおわび行脚をしていた三浦は1945年9月7日、デンパサールの自宅でピストル自殺した。
 遺体脇にあった遺書には「バリ島の皆さん、約束を守れず申し訳ない」と記されていた。葬儀には数百人のバリ人も参列。デンパサールに大きな墓があり、参拝者が絶えないという。
 国井さんは「時代に翻弄(ほんろう)されながらも誠実でいようとした三浦の生きざまを知ってほしい」と話す。
 講演会は午後6時半から青葉区一番町2丁目2の8、IKIビル10階で開かれる。会費500円。連絡先は国井さん080(1807)0921。


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2018年07月08日日曜日


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