宮城のニュース

沿岸被災地で死亡事故急増、宮城県内全体の6割超す 道路など生活環境変化原因か

体験シミュレーターのデモンストレーションを行う黄色いウエアの支援員ら=9日、県警本部

 宮城県内で2018年上半期(1〜6月)に発生した交通死亡事故で、沿岸部の割合が大幅に増加していることが県警のまとめで分かった。県全体の死者25人のうち、沿岸9署(気仙沼、南三陸、河北、石巻、塩釜、仙台東、仙台南、岩沼、亘理)管内は計16人。全体に占める割合は64.0%で前年より20ポイント以上高く、県警は危機感を強めている。
 9署の交通事故死者数の推移(上半期、09〜18年)は表の通り。沿岸9署の割合は13、14年、東日本大震災の復旧事業に伴う交通量の激増で50%を超えた。15年以降は減少傾向だったが今年は一転し、過去10年で最悪の状況だ。
 65歳以上の高齢者に限ると、沿岸9署は11人(68.8%)とさらに高い。県警の手島俊明交通事故総合分析室長は「新しい道路や住居の再建など、刻々と姿を変える被災地の環境に、特に高齢者が順応しきれていないようだ」とみる。
 県警は16年から、生活環境の変化が大きい被災者を事故や犯罪から守る「生活支援員活動」を民間警備会社に委託。戸別訪問した支援員による交通安全のアドバイスや、歩行・自転車走行時の危険察知を学ぶシミュレーター体験会などに取り組む。
 9日に県警本部であった本年度の支援員の活動開始式には20人が参加。岩沼市の斎藤睦男さん(70)は「訪問先で注意深く耳を傾け、被災者の生活が交通事故などで損なわれないよう力になりたい」と話した。


関連ページ: 宮城 社会

2018年07月10日火曜日


先頭に戻る