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東北22信金減益、赤字も 低金利続き苦戦色濃く

 東北の信用金庫の2018年3月期決算は、長引く日銀のマイナス金利政策で貸出金利息の縮小が止まらない中、苦戦が色濃くなった。全27信金のうち22信金で純損益が減少し、須賀川信金(須賀川市)は6期ぶりの赤字。本業のもうけを示すコア業務純益は16信金で減り、青い森信金(八戸市)は2期連続で赤字だった。
 各信金の純損益、コア業務純益、貸出金残高、預金残高は表の通り。純利益の最多は杜の都信金(仙台市)の13億1600万円で、あぶくま信金(南相馬市)、米沢信金(米沢市)が続いた。全信金の純損益合算は前年比38.9%減の79億8800万円で、4年連続で減少した。
 須賀川信金は不良債権処理費の大幅増で9億9700万円の赤字となった。同信金は「東京電力福島第1原発事故の風評被害が続いており、再生計画の策定が遅れる複数事業者の個別貸倒引当金を積み増した」と説明。大口融資先だったトキワ印刷(同)の会社更正法適用も響いた。
 コア業務純益が減ったのは前期より6信金少なく10信金が増益となったが、宮城第一信金(仙台市)、郡山信金(郡山市)は下げ幅が大きかった。赤字となった青い森信金は「貸出金利息が減り続け資金運用も低調なまま」と説明し、経費節減に努める考えを示した。
 不良債権処理費の合計は26億4700万円。須賀川信金が全体を押し上げ、前期比15億3400万円のプラスとなった。12信金は貸倒引当金の戻し入れ益が生じた。
 貸出金残高は20信金で増え、合計は3.3%増の2兆4631億円。預金の合計は1.5%増の5兆3950億円だった。
 不良債権比率は20信金で改善。経営の健全性を示す自己資本比率は12信金で上昇した。今期の純損益は12信金が減益を見込み、増益見込みは盛岡、北上(北上市)、仙南(白石市)の3信金にとどまった。
 今後の取り組みは「ビジネスマッチングによる企業支援」(水沢信金)、「ライフステージに応じた創業支援」(秋田信金)などが挙がった。本業の収益低下で多くの信金が企業経営支援など「非価格競争力の強化」に言及した。
 河北新報社が各信金に調査票を送付し、全27信金から得た回答をまとめた。


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2018年07月18日水曜日


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