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<縄文遺跡群>世界遺産本登録へ険しい道のり

 【解説】青森など4道県の17遺跡で構成する「北海道・北東北の縄文遺跡群」が、世界文化遺産登録に向けた国の推薦候補となった。縄文時代草創期から晩期までを網羅した遺跡群の価値が認められた一方、指摘され続けた課題はなお残っている。
 推薦を決めた文化審議会は、遺跡群を農耕社会以前の北東アジアでの人々の暮らしなどを伝える資産と評価。日本史だけでなく世界史や人類史としての価値を持つと踏み込んだ。
 ただ、遺跡群を4道県に限定した点については「一定の解決が見られた」との見解にとどまった。日本全国に縄文遺跡が点在する中、地域を限定した明確な根拠を示す取り組みが急務となる。構成資産についても、「なぜこの17遺跡を選んだのか」という点に議論の余地が残る。
 遺跡群は5年連続で「落選」していただけに今回の決定は大きな前進だが、本登録への道のりは険しい。
 2020年登録分から、国が推薦できる候補は1年に一つだけに制限される。今後、奄美大島や沖縄島北部などで構成する自然遺産候補との一騎打ちが待ち受ける。
 20年の本登録の実現は、縄文時代が持つ重要性を国外にどれだけ理解してもらえるかにも懸かっている。欧米人にとってなじみの薄い「縄文」という概念を一般の人に分かるよう、表現や表記を工夫した推薦書のさらなる磨き上げが欠かせない。(青森総局・茂木直人)


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2018年07月20日金曜日


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