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<東北甲子園物語>試合前挨拶は仙台発祥 「野球は健全なスポーツ」とアピール

2013年夏の甲子園で、2回戦の試合前にあいさつする仙台育英(右)と茨城・常総学院の選手

 全国高校野球選手権が100回大会を迎える。甲子園で約1世紀にわたり繰り広げられてきた球児たちの熱戦。その舞台裏にある東北ゆかりの秘話を紹介する。(野仲敏勝)
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 甲子園でおなじみの試合前あいさつ。両校ナインが本塁を挟んで整列し、一礼するすがすがしい光景だ。この慣習の発祥は仙台にあるという。
 仙台市泉区の野球史家、伊藤正浩さん(46)によると、1911(明治44)年11月、旧制二高(現東北大)が仙台市内で主催した東北6県中学野球大会で始まった。「野球は健全なスポーツ」とアピールするため、二高生が発案した。
 きっかけは同年8月、当時の新聞に「野球は学生に悪影響」とする「野球害毒論」が発表され、論争が起きたことだ。「健全さを示すため、武士道精神にのっとり、礼に始まるスタイルを生み出した」と伊藤さん。
 この方式は好評を博し、同年12月に京都で開かれた旧制高校の全国大会でも、二高の提案で実施された。4年後の15(大正4)年に大阪・豊中球場で始まった全国中学野球大会(現在の夏の甲子園)でも採用された。
 伊藤さんは「米国発祥のベースボールに日本人の精神性が付与され、真の意味で野球となった。現代の球児にも先人の思いを知ってほしい」と話す。
 初めて試合前挨拶を行った東北6県中学野球大会は、現在の片平公園(青葉区、当時は二高グラウンド)で開かれた。=随時掲載=


2018年07月21日土曜日


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