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「東京」まで2年、復興五輪へ準備加速 宮スタ、あづま球場大規模改修へ

2年後の東京五輪に向け2019年度から改修が本格化する宮城スタジアム=宮城県利府町

 2020年東京五輪(7月24日〜8月9日)の開幕まであと2年に迫った。ともに一部試合の会場となる宮城スタジアム(宮城県利府町)、福島県営あづま球場(福島市)は開催に向け準備が本格化する一方、観客の輸送などに不安を抱えている。東日本大震災の被災自治体などを対象に国が募集する「復興『ありがとう』ホストタウン」の申請は伸び悩んでいる。

 男女のサッカー競技計10試合が開催される宮城スタジアム(4万9000人収容)は来年7月、芝の張り替え作業に着手する。宮城県は観客を運ぶシャトルバスの運転手や車両の確保を不安視する。
 ピッチの芝は今年4月から同県山元町の被災農地で育てており、大型スクリーンの工事などを含めた大規模改修は2000年のオープン以来初めて。メディアセンターなどの整備は来年冬に順次始まる見通しだ。
 県などは、会場とJR仙台駅、利府駅など5駅を結ぶシャトルバスの運行を計画。ただ車を利用する来場者も多数いるとみられ、スタジアム周辺の交通渋滞が懸念材料だ。
 バス運転手の確保は、競技会場が集中する首都圏との争奪戦が激しくなることも予想される。県オリンピック・パラリンピック大会推進課の担当者は「対戦カードで観客数が大きく変わるので予測が難しい」と気をもむ。
 野球・ソフトボール競技で日本戦の会場となる福島県営あづま球場(3万人収容)。県は11月、全面人工芝化の改修工事に着手する。外野フェンス緩衝材の取り換えやトイレ洋式化なども実施する予定だ。
 球場はJR福島駅から約10キロ離れている。観客の交通手段はシャトルバスに限定される方針だが「全ての観客を輸送するのは限界がある」との声もあり、関係者は頭を悩ませる。
 県などはマイカー利用の容認も検討しており、近隣に専用駐車場を設けて球場とシャトルバスで結ぶパーク・アンド・ライド方式の案が出ている。
 福島市では大規模な世界大会の実績がなく、ノウハウも蓄積されていない。球場の改修工事は来年9月に完了するが、その間は五輪本番を想定した訓練ができず、外国人の受け入れなどに不安が残る。
 県オリンピック・パラリンピック推進室の担当者は「国際大会の開催実績がある自治体などから話を聞き、どのような問題点があるか調べたい」と話す。

[復興「ありがとう」ホストタウン]岩手、宮城、福島3県の自治体に東京五輪への参画を促すため内閣府が2017年9月に新設した。従来のホストタウン事業への応募が低調だったため、参加要件を大幅に緩和。東日本大震災で支援を受けた海外の国・地域の関係者との交流事業などに対し、国が経費の半額を交付税措置する。


2018年07月22日日曜日


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