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<東京五輪>「ありがとう」ホストタウン 被災3県の申請伸び悩み「復興道半ば、財源も人員も余裕がない」

 岩手、宮城、福島3県の沿岸部で被災した42市町村のうち、これまでに受け入れを表明したのは岩手5市村、宮城5市町、福島3市村の計13市町村にとどまっている。
 河北新報社が2月に実施したアンケートでは10市町村が「申請した」と回答し、その後新たに名乗りを上げたのは石巻、名取、田村3市のみ。「申請しない」は20市町村、「検討中」は9市町村となっている。
 検討中の9市町村はいずれも本格化している復興事業との兼ね合いに加え、担当職員や財源確保の難しさを指摘する。岩手県田野畑村の担当者は「諸外国とのパイプも、語学能力のある職員もいない。庁内の雰囲気は消極的になってきている」と明かす。
 ホストタウンには事業費の半額が国から交付されるが、事業規模が大きくなれば自治体負担も増える。気仙沼市の担当者は「子どもたちのためにも参加したいのだが」と前置きした上で「復興は道半ばで財源も人員も余裕がない。現状では諸外国の方々を招くのは難しい」と説明する。
 福島県川内村は「ホストタウンの理念は理解しているが、住民帰還に伴うコミュニティー再生を優先して進めなければならない。現時点では何も具体化していない」との考えを示す。

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 2020年東京五輪(7月24日〜8月9日)の開幕まであと2年に迫った。ともに一部試合の会場となる宮城スタジアム(宮城県利府町)、福島県営あづま球場(福島市)は開催に向け準備が本格化する一方、観客の輸送などに不安を抱えている。東日本大震災の被災自治体などを対象に国が募集する「復興『ありがとう』ホストタウン」の申請は伸び悩んでいる。


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2018年07月22日日曜日


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