宮城のニュース

石巻市の在宅被災者向け新制度 補助申請、1割に満たず

 東日本大震災の在宅被災者向けに、石巻市が本年度導入した家屋の小規模補修補助金制度の申請が低迷している。事前相談の受け付け開始から3カ月が過ぎ、申請世帯は計画の1割に満たない。支援団体は「被災者のニーズに合っているのか疑問だ」と指摘する。

 制度は津波浸水区域で全壊か大規模半壊と判定された家屋が対象。被災者生活再建支援金の加算支援金を受給し、市の住宅再建事業補助金が未利用であることが条件。100万円以下の補修工事に対し50万円を上限に補助する。災害救助法に基づく応急修理制度の未利用世帯は最大76万円。
 市生活再建支援課によると19日現在、相談に訪れた世帯数は823。うち申請に至ったのは179世帯で、市が計画した2800世帯の約6%にとどまる。
 相談者のうち、約80世帯はより補助額の上限が高い住宅再建事業補助金を申請した。他の相談者が全員申請したとしても、計画の3割程度にしか届かない。
 制度新設に当たり、市は本年度一般会計当初予算に14億7800万円を計上。対象となる可能性がある世帯にダイレクトメール(DM)を送った。
 同課の三浦義彦課長は「業者との打ち合わせなどに時間がかかっているケースもある。連絡がない被災者には訪問したり再度DMを送るなどの対応をしたい」と周知に全力を挙げる。
 石巻市を拠点に在宅被災者を支援する「チーム王冠」の伊藤健哉代表理事は「被災者の7割が高齢者で、障害者や要介護者ら自分の状況をうまく整理できていない被災者もいる」と指摘。「訪問活動をし、個々の被災状況を的確に把握して対応する『伴走型の支援』をしなければ制度は利用できない」と注文を付ける。


2018年07月24日火曜日


先頭に戻る