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<山形大パワハラ>減給1万円 学生 保護者「軽すぎ」「前例になる」懸念の声

 山形大xEV飯豊研究センター(山形県飯豊町)のパワーハラスメント問題で、同大が加害側のセンター長の50代男性教授を1日分給与半減(減給額約1万円)とした処分について24日、学生、保護者から「軽すぎる」「再発防止にならない」と批判が相次ぎ、専門家には「久しぶりに聞いた」と驚きが広がった。パワハラでの懲戒処分は同大初となるだけに「前例となっていいのか」と疑問視する声もあった。

 「処分が軽く、同じことが繰り返されかねない」と心配するのは、人文社会科学部1年の男子学生(20)。工学部2年の女子学生(19)は「ハラスメント事案全般で、大学は極力隠そうとしている印象がある。父からも被害に遭ったら黙っていないで相談するよう言われている」と話した。
 センターは、成長分野のリチウムイオン電池の研究開発拠点。工学部1年男子学生の50代の父親は「大学は、研究をリードしてきたセンター長を手放したくないのでは」と推測した。
 「1日分給与半減の処分は最近、聞いたことがない」。広島大ハラスメント相談室の横山美栄子教授(社会学)は首をかしげ、「被害者が退職や心身の不調を訴えるまでになった場合はもっと重い処分となるのが普通。大学が踏み込んだ事実認定を行っていない印象だ」と話した。
 教職員間のパワハラによる懲戒処分は、教員から学生、大学院生へのアカデミックハラスメント(アカハラ)やセクシュアルハラスメント(セクハラ)に比べかなり少ない。
 同大では一昨年までの過去10年間で女子学生に肩をもませたり、性的な発言をしたりしたセクハラ行為などを理由に男性教員計5人を減給10分の1(3カ月)〜停職6カ月としている。
 複数のパワハラ訴訟を受任した経験がある長沼拓弁護士(仙台弁護士会)は「人格権の侵害という点でパワハラはセクハラと同じ類型」と説明。「今回の処分が前例になる影響も国立大学として考慮すべきだ」と指摘した。


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2018年07月25日水曜日


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